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はじめに
通訳翻訳業をやっていて日本語通りに英訳しない時があります。言い換えれば、日本語通りの英文は作れても、それが英語圏のコンテクストで好んで使われているかどうか?今回説明したい熟語は get used to です。Get used to は「慣れる」と日本語で訳されていますが、日本語で「~に慣れる」という文章を作りたい時にそのまま get used to ~という英語を使い、説明してもおかしくないかどうかをコンテクストごとに説明していきたいと思います。
「新しい」がキーポイント
中学生の娘のバスは朝6時35分にうちの前に止まります。学校の長期に渡る休みの間、朝遅くまで寝ていた娘に、学校が始まる前の日によくこんな風に言いながら起こすことがあります。

さて、get used to を使って英文にするとしたらこういう文になります。

この文を読んだときに受ける印象は「早起きすることに慣れる=早起きという新しい習慣に慣れなければならない」です。上の娘のコンテクストでは今回初めて早起きをするのではなく、毎回休み明けに早起きすることになるので get used to を使いませんでした。娘がこれから早起きして初めてスクールバスに乗るときには後者を使います。 Get used toを使うときのキーポイントは「新しい習慣/場所に慣れること」です。 例えば、転校する時にこんな励ましの言葉をかけられる場合がありますよね。
get used to +名詞

また、新しい土地に引っ越して来て現地で知り合った人にその土地の気候がよく急変するのでまだ慣れないと言った時

初めて知り合った人が突然ジョークを言って来てジョークだったのか本気だったのかわからなかった時

私もアメリカに来た当初よくこういう風に言っていました。

このように新しい土地・場所に慣れる、新しい土地の気候に慣れる、初めて会った人の行動や言動(ユーモア)に慣れるというようなコンテクストでは get used to が適しています。
アメリカ人が好む言い方 例1
先日プリスクールの先生との懇談会で先生が「お子さんは学校をどう思っているか」という質問をされました。その時に保護者の方から「学校にも慣れて来て楽しいと言っています。」というコメントが出て来ました。一瞬「慣れる=get used to」 が頭をよぎったのですが get used to は使わずこう答えました。

もちろん get used to を使いたいなら下記のような文は可能です。
She got used to the (new) school environment. (学校の環境に慣れた)
She got used to the new routine. (新しいルーティーンに慣れた)
She feels more comfortable coming to school. (意訳:学校に来るのに慣れてきた)
懇談会というフォーマルなコンテクストで、アメリカ人が好んで使う表現はどれか何人かのアメリカ人に聞いてみたところ

だということでした。 もちろん、問題があるときにはそれを打ち上げるべきなので feel comfortableと社交辞令は言わなくていいです。そのときは Well, actually she has an issue …と言った感じで問題を提示して行きます。
このように同じコンテクストでも日本語では「学校にもう慣れました」という言い方を好み、英語では「feel comfortable(居心地が良くなってきた=慣れてきた)」という言い方を好む。だから日本語の文通りに訳しても文法は合っていて言いたいことが相手に伝わっても、ネイティブがよく使う表現ではないということもあるのです。このネイティブが使う表現というものは年齢や地域によっても変わってきます。
アメリカ人が好む言い方 例2
「楽しいと言っています」という日本語も英語で She says she likes the class.と訳しました。何が楽しいのかわからなかったので、学校が楽しい=好きというニュアンスにしました。 Enjoyは何が楽しいのか具体的に述べるときによく使います。
例えば、歌を歌うのが楽しいとかクラスでやるアクティビティが楽しいなどです。
She enjoys singing in class. (クラスで歌を歌うのが楽しい)
She enjoys the class activities. (クラスのアクティビティが楽しい)
She enjoys the class. (クラス=習い事が楽しい)
会社で新入社員と話をする場面で日本語では「会社にもう慣れた?」と聞くことが多いですよね。英語のコンテクストではアメリカ人はこういう風に聞く人が多いです。

場所や物など内容が分かっている時(itで表し)

そうするとこんな答えが返ってきます。

もちろん嫌なら It is ok but … と正直に答えてもいいですけどね。笑
まとめ
日本語の言葉通りに英語にできないコンテクストの例を二つ上げてみました。今回の例のように、あるコンテクストで日本人が好む日本語表現があるのと同じように、アメリカ人が好む英語表現もあります。日本語を言葉通りに英訳してもそれが英語圏(そのコンテクスト)でよく使われている表現ではないかもしれないということです。わたしが通訳をするときは日本語の言葉通りの訳ではないかもしれませんが、ネイティブに理解してもらう為に内容を変えず、わかりやすい簡単な文で説明するようにしています。英語学習において、私が多読を勧めているのは本のコンテクスト中で使われている英単語、表現がそのままインプットされるからです。そして同じようなコンテクストに遭遇した時にインプットされた単語や表現を口頭なり文章なりでアウトプットして使ってみる。そういう練習を積み重ねて行けば、英語でのコミュニケーションも円滑になると信じています。
おススメのワークブック
アルファベットのライティングの練習とサイトワードが両方一度に学べるワークブックです。
4、5歳から読み始めたら勉強になる単語とリーディングスキルが身に付くワークブックです。
余談ー本を出版しました
この度、キンドルで初めて本を出版しました。うちの家族の日常生活の出来事を日記風に英語で書いています。また、日常で使われている50個のイディオムを日記の中で紹介しています。出てきた文法などの説明もしてます。まずストーリーの英語の部分だけを読んで頂き、わからない単語が出て来ても文脈で理解する練習をしましょう。日本語のサマリーもつけていますが、なるべく日本語に頼らないで理解する方が練習になります。英語で簡単な文章を読むのは楽しいと思えるように、またイディオムや英語表現が使われるコンテクストを認識し(=インプット)それを適切な場面や状況で使うことができるように(=アウトプット)また英語を英語で理解する英語脳を作る練習になるように、この本が少しでもお役に立てればと思います。興味のある方は一読してみてください。

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